
【乾燥機】トルネッシュドライヤー(TRD)
旋回気流と円筒構造が実現する、機内付着防止と残留粉体ゼロの連続乾燥。
トルネッシュドライヤー(TRD)は、旋回気流を応用した熱風受熱型の乾燥装置です。最大の特徴は、弊社が独自開発した特殊配列の多孔板(分散板)構造にあります。底面および周りの側面から供給される熱風によって機内全体に効率的な旋回気流を形成し、湿粉原料を連続的に乾燥処理します。
機内内部に突起物がないシンプルな円筒構造と旋回気流の作用により、壁面への粉体付着を防ぎ、運転後の機内残留粉体が発生しません。多品種生産や頻繁な品種切り替え(グレードチェンジ)を伴う生産ラインにおいて、清掃・洗浄作業の負担軽減と切替時間の短縮に貢献します。
付着しやすい湿粉原料の乾燥工程において、機内壁面への貼り付きや運転後の残粉処理、長時間の清掃によるダウンタイムは大きな課題です。トルネッシュドライヤーは独自の気流制御とシンプルな内部構造でこれらの課題を解決します。
機内内部にガイドなどの突起物がないシンプルな円筒形構造です。底面と周囲からの旋回気流が原料を壁面から引き離して浮遊させるため、湿粉が付着しにくく、運転後の残留粉体がほとんどありません。
可動部や複雑な内部構造を持たない円筒塔のため、水洗いやエア吹きによる清掃・洗浄が容易です。運転後の手作業による残粉取り出し作業が不要なため、品種切り替え時間を大幅に短縮できます。
高速旋回流によって熱風と粉体粒子が均一かつ直接的に熱交換を行うため、数秒から数十秒という極めて短い滞留時間で効率的に乾燥を完了します。
乾燥機下部の底面(1次エア入口)だけでなく、周りの側面(2次エア入口)にも角度のついた多孔板を配置しています。底面と側面の両方向から熱風を同時に吹き込むことで、機内全体に効率的な旋回気流を創出します。
乾燥機下部の底面(1次エア)および周囲側面(2次エア)に配置された特殊多孔板から熱風を供給し、旋回気流を形成します。
湿粉原料は高速旋回流に乗って中央部で舞い上がり(一次滞留)、壁面付着を防ぎながら表面水分を瞬時に飛散させます。
上昇した粉体は拡大部(2次滞留ゾーン)へ移動。気流速度が落ち着き必要な滞留時間(二次滞留)を確保して仕上げ乾燥を行います。
乾燥が進んで水分が抜け、軽くなった粒子から順に自動的に上昇し、上部排出口から連続的に排出されます。
トルネッシュドライヤーの製品特長やシステム全体を解説した製品紹介動画と、実際の機内における湿粉原料の旋回・浮遊挙動が確認できる動作動画の2種類をご覧いただけます。
処理対象の特性、目標水分値、工場設備に応じ、最適なフローシートをご提案いたします。
トルネッシュドライヤー外周に温水ジャケット構造を備えたシステムです。乾燥塔壁面を温水で一定温度に保温することで、冷え込みによる壁面での結露(サーマルショック)や湿粉の固着・張り付きを防止します。工場内の余剰温水や廃熱をジャケット加熱源として有効利用できます。
塔上部に拡大部(2次滞留ゾーン)を備えたTRDを使用、または直胴型TRDと組み合わせて段階的に乾燥するシステムです。拡大部で気流速度を緩和して粉体の二次滞留時間を延長することにより、内部水分が抜けにくい難乾燥性粉体も低い水分値まで仕上げます。
前段のTRDで高水分・高付着性原料の表面水分を瞬時に飛散させて付着やダマ(凝集)を防ぎ(一次乾燥・一次滞留)、後段の流動層乾燥機(FBD)における「高効率な固気接触」を活用して内部水分まで均一に除去・冷却する複合多段階システムです(二次乾燥・二次滞留)。
塔上部に拡大部(2次滞留ゾーン)を設置する仕様では、気流速度を緩和して粉体の二次滞留時間を確保できるため、ストレート塔タイプと比較してより低い水分値まで乾燥させることが可能です。一方で、直胴のみのストレート塔タイプと比較して本体高さや設置スペースが大きくなるため、目標とする製品水分値、処理能力、設置ラインのレイアウト条件に応じた適正な構造選定が必要です。
同一運転条件(塩化ビニル樹脂:PVC、熱風温度120℃、原料水分値23.0%WB)における乾燥性能比較データです。
| 機種・タイプ | 排気温度 | 製品到達水分値(DB) | 乾燥性能の特長 |
|---|---|---|---|
| 弊社製フラッシュドライヤー | 78℃ | 約 0.5% DB | 一般的な気流乾燥性能。 |
| 直胴型トルネッシュドライヤー | 78℃ | 約 0.1% DB 以下 | 同一排気温度で明確な低水分化を達成。 |
| 拡大部付トルネッシュドライヤー | 75℃(低温排気) | 0.1% DB 未満 | 二次滞留により、より低温の排気で高い乾燥効率を実現。 |
弊社従来の気流乾燥機(フラッシュドライヤー)と比較して、トルネッシュドライヤー(特に拡大部付タイプ)は同一の排気温度で運転した場合でも、より低い水分値まで乾燥させることが可能です。高い熱交換効率を発揮し、熱負荷を抑えた運転が行えます。
合成樹脂・石油化学をはじめ、食品、電池・電子材料、医薬品・農薬・環境分野まで多様な原料の乾燥処理実績がございます。
| 処理原料 | 原料水分値 | 出口水分値 | 熱風温度 |
|---|---|---|---|
| 米粉 | 30% WB | 11% WB | 100℃ |
| 澱粉(でん粉) | 40% WB | 18% WB | 145℃ |
| アミノ酸 | 5% WB | 0.2% WB | 90℃ |
| コーヒー粕 | 70% WB | 25% WB | 170℃ |
| 焼酎粕 | 85% WB | 10% WB | 140℃ |
| タピオカスタチ | 23% WB | 2.5% WB | 160℃ |
| もち米 | 26% WB | 13% WB | 150℃ |
| キトサン | 50% WB | 4.4% WB | 130℃ |
| PVC(塩化ビニル) | 23.0% WB | 0.2% WB | 80℃ / 120℃ |
| ABS樹脂 | 40.0% WB | 0.48% WB | 115℃ → 102℃ |
| MBS樹脂 | 26.0% WB | 0.8% WB | 105℃ → 85℃ |
| 石膏 | 23.0% WB | 7.0% WB | 260℃ |
| セルロース | 92.5% WB | 68.6% WB | 150℃ |
| 項目 | 仕様・寸法範囲 |
|---|---|
| 型式 | TRD-250 ~ TRD-3000 |
| 直胴直径 (mm) | 250 ~ 3000 mm |
| 本体高さ (m) | 1.7 ~ 17 m |
| 拡大部断面積比 | ×1.0 / ×1.5 / ×2.0 |
※上記標準型式以外の寸法・レイアウトについても、ご要望に応じたカスタム設計・製作を承ります。
※実験用小型実機としてTRD-350型(直胴部内径 φ350mm)を保有しております。
弊社東京工場(東京都大田区城南島)内の実験工場にて、実験機(TRD-350型等)を使用した原料の乾燥テストおよび分析サービスを実施しております。
対象原料の物性、希望処理能力、目標水分値、設置環境条件等をお伺いします。
最適と予想されるシステム構成(ジャケット有無、拡大部比率等)および実験条件を策定します。
お客様のサンプル原料をお預かりし、実機テストにて乾燥挙動や処理能力、性状データを測定します。
測定データに基づき、本機および周辺捕集機器を含めた最適なプラント仕様をご提案いたします。
用途や目的とする乾燥・粉体プロセスに応じ、多様な乾燥・熱処理装置のラインアップをご用意しています。
奈良機械製作所では、確実な設備選定を行いお客様の導入リスクを回避するため、「実験機(TRD-350型等)を用いた乾燥テストおよび受託分析」を実施しております。ぜひお気軽にご相談ください。
旋回気流乾燥機(トルネッシュドライヤー)をはじめ、気流乾燥機(フラッシュドライヤー)、流動層乾燥機(FBD)、パドルドライヤー(NPD)など、お客様の粉体特性や処理目的に合わせた最適な乾燥機ラインナップをご覧いただけます。
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