PVCやABSなどの樹脂処理用に最新の設計による流動層乾燥機が納入されましたので紹介します。
基本的構成は、Filter、Heater、送・排風機、Cycloneならびに捕集器のScrubberであり、これに本体の流動層乾燥機が加わります。
流動層乾燥機には熱交換体が装填されていますが、従来の熱交換体に比べ約20%(1バンクあたり)伝熱面積が増えているものを装填しております。乾燥に必要な熱量は主に熱交換体から与えられるため、熱交換体の面積が増えることで流動層乾燥機面積はコンパクトとなります。また装填されている熱交換体の乾燥機出口側に装填されているものについて温水流量制御を行うことで過乾燥とならない排出品温度とするよう制御可能となります。
乾燥に必要な熱量は主に熱交換体からの伝熱となるため乾燥機に必要な空気量は、排気の飽和湿度になる量となります。すなわち露点運転となるため、乾燥機の排気温度が露点以上になるように熱風の一部を流動層乾燥機の排気管へ送気できるようにバイパス管を設けています。
またバイパス管を設けることにより粒子径が大きく変わるようなGrade(多品種を処理する)を乾燥する場合でもバイパス管に流す熱風量を増やすことで運転に対応することができます。
流動層へ原料供給する部分には湿粉を分散させるメカニカルスキャッタラーが設置されております。従来のものと異なる羽根形状にすることにより、流動層機内第一室全体に湿粉原料が満遍なく分散されるようになり、供給口直下での粉体の堆積防止にもなっております。
グレードチェンジの時には洗浄することが現在の主流となっているため、流動層乾燥機、乾燥管およびCycloneには自動洗浄装置(CIP)が備わっています。各機器の予備洗浄を行った後、全体洗浄を行うことで短時間に綺麗な状態となります。