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「湿式サブミクロン・ナノ粒子複合化技術」の量産化に成功! 北見工業大学との共同研究より
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「湿式サブミクロン・ナノ粒子複合化技術」の量産化

「湿式サブミクロン・ナノ粒子複合化技術」の量産化

背景と概要

北見工業大学の大野智也教授が開発した「液相合成によるサブミクロン・ナノ粒子へのコーティング法」(T. Ohno et al., Advanced Powder Technology 35 (2024) 104608にて発表)は、単一粒子表面への精密なコーティングにより、新機能の付加や既存特性の飛躍的な向上を実現する画期的な技術です。
これまで、液相法によるサブミクロン・ナノサイズ粒子への単一粒子コートは、高品質な複合化が可能な一方で、量産化が極めて困難(不可能)とされてきました。
当社はその課題を解決し、ラボレベルの成果を工業規模で再現する量産技術の確立に成功いたしました。

本技術の特徴

本技術は、平均粒子径10μmから100nmという広範囲において、高品質な複合化粒子を安定的に製造できる画期的かつユニークな粉体プロセスです。

単分散状態の維持

処理中の粒子に積極的に機械的エネルギーを与えることで、ナノ粒子の凝集を抑え、分散状態を維持したままコートプロセスを進行させます。

液滴を使わないナノ粒子化プロセス

自社のユニークな手法を適用し、従来の液相法において叶わなかったナノ粒子化プロセスの課題を解消、ラボ技術の量産化を実現いたしました。

高品質な乾燥コート微粒子

ラボ調製品と同等の品質を維持したまま、乾燥粉体として回収することが可能です。

「高い評価と信頼性(図1参照)」

本技術の革新性と社会実装への有用性は、以下の公的助成事業への採択、及び成果報告によっても証明されています。そして現在、本量産技術については特許出願中です。  

  • JST科学技術振興機構 大学発新産業創出基金事業 可能性検証 採択・完了
  • 経済産業省 令和6年度経済安全保障の維持・強化に資する重要技術の適切な管理実現のための試験・評価事業(受託先:北見工業大学、事業実施者:大野智也)における粉体材料合成委託業務 採択・完了
図1 本技術で合成した粒子径が異なるコアシェル粒子のSEM画像と断面STEM/EDS観察像 (青がコア粒子成分、赤がコート成分の元素位置)

図1:本技術で合成した粒子径が異なるコアシェル粒子のSEM画像と断面STEM/EDS観察像 (青がコア粒子成分、赤がコート成分の元素位置)

実証結果と応用分野

「ナノ粒子へのコート成功例」

平均粒子径が100-1000nmのセラミックス粒子や金属粒子表面に10-30nm程度の金属酸化物材料を均一にコーティングし、乾粉として回収する事に成功しました。また分光学的手法の組み合わせによりコート層を評価し、コート層の均質性はラボ調製品以上であることを確認いたしました。

「次世代電池材料(全固体電池)への適用」

開発した装置の性能を確認するために、次世代リチウムイオン二次電池(全固体電池)の正極活物質(図2参照)を用いて、本技術でコート微粒子を合成。その粉体の検証・評価において、ラボ合成品と同等のサイクル安定性を示しており(図3参照)、装置性能の高さが実証されています。
図2 開発技術でコート複合化したコアシェル粒子のFE-SEM観察像
図2:開発技術でコート複合化したコアシェル粒子のFE-SEM観察像  
図3:ラボ合成品と開発技術でコート複合化した正極活物質を搭載したリチウムイオン二次電池のセル安定性
                                    

「ターゲットとしている市場とお客様」

本技術は、湿式の粒子複合化プロセスにおいて、以下の分野をはじめとする高機能粉体素材の量産化ニーズにお応えいたします。本プロセスは、原料の物性や反応性を考慮した素材と溶媒の組み合わせを前提として、装置側条件とマッチングさせる技術です。「液相法で合成している粒子径を小径化、ナノ粒子化したい」「フラスコレベルの合成品を量産化したい」、「液相法での粉体プロセスのスケールアップに課題を感じている」など、具体的な液相の量産プロセスに関する案件をお持ちのお客様と共に課題解決を目指します。

  • 想定している分野:次世代電池材料、触媒材料、光学材料、磁性体材料、医薬品原料など

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